ワインの構造

ワインの構造についての考察

【ワインレヴュー】イタリア エミリア・ロマーニャ サン・パトリニャーノ アウレンテ・ロッソ 2015

イタリア エミリア・ロマーニャ州の赤ワイン。
品種はサンジョヴェーゼ主体。


色:
深みのあるガーネット


粘性:
涙の数はやや多め。
落下速度は中程度。
中程度の重厚感という印象。


香り:
ブラックチェリー。
ブラックペッパー。
スワリングするとプラム香も。
サンジョベーゼ特有の酸化臭もやや感じられるが、強くはない。


味:
力強いアタック。
強いアルコール感。
果実味も豊か。
やさしい甘み。
酸味は穏やか。
パワフルで力強い渋味。舌が痺れるような。
でも少し薄いか。


価格:1301円(税抜)
評価:★★☆☆☆
もう少し濃厚さが欲しいところ。
軽い。

【ワインレヴュー】 フランス ローヌ ギガル社 コート・デュ・ローヌ・ブラン 2014

ギガル社のコート・デュ・ローヌ・ブラン。


品種は、ヴィオニエ、ルーサンヌ、マルサンヌ、クレレット、ブールブラン、グルナッシュ・ブラン。
南ローヌらしいバラエティに富んだブレンド。
アルコール度数は13.5%。


色調:
黄金色がかったレモンイエロー。
透明感はあるが濃厚色。
若干緑のニュアンスも。


粘性:
涙の数は中程度。
落下速度は遅い。
濃厚な印象。


香り:
やや甘い花の香り。
白い花に花を近づけた時に感じる蜜のような。
梨のような香りも。
梨の切り口から放たれるような香り。
口に含むとフルーティーな吟醸香も。
梨の正体は吟醸香か。


味:
まろやかで厚みのあるアタック。
まろやかな甘味。
やさしい酸味。
心地よい苦み。
ボディはあるが後味はすっきりしている。


価格:2000円(税抜)
評価:★★★☆☆
程よく濃厚な味わい。
デイリーワインとして。

テロワール デブのブドウは破裂する

良質なブドウの栽培条件
ブドウのテロワール。
良質なブドウを育てるためには、水が必要だ。
一般的に、ブドウが育つ環境として、以下の条件が好ましいとされている。


・適切な降雨量(年間500~900mm)
・水はけのよい土壌



水 生命の源
人が生きていくために必要な水。
ブドウにとっても例外ではない。
よいブドウが育つためには水が必要だ。


しかしながら、過剰摂取はよくない。
何事にも「足るを知る」ということが重要だ。
少なすぎても多すぎてもよくない。
アリストテレスも主張しているように、「中庸」が重要である。



デブのブドウは破裂する
さて、ブドウが水を摂取しすぎるとどうなるか。
水分が豊富な土壌では、ブドウは貪欲に水を貪り続けることになる。
限界を超えて。
水分を吸収し続け、顆粒はどんどん膨張していく。
そして内圧が高まり続け、その圧力に耐えきれなくなった果皮は破裂する。
なんとも醜いことである。



過剰な水により薄まるブドウ
また破裂しないとしても、過剰な水分を吸収することで、ブドウの濃度は薄くなってしまう。
薄いブドウから良質のワインを作ることは難しい。


それ故、ブドウ栽培においては、


・適切な降雨量(年間500~900mm)
・水はけのよい土壌


が必要なのである。